何が描かれているか
竪琴を弾く詩人アルカイオスを、サッフォーと女性たちが大理石の席で聴く。青い海が背景に広がる。
サッフォーは月桂冠をかぶり、話し手ではなく聴き手としてアルカイオスへ視線を向ける。
サッフォーの周囲の女性は静かに座り、アルカイオスの演奏へ耳を傾ける。大理石の座席へ刻まれた名前、花輪、海の青、衣服の柔らかさが、古代の文化を遠い遺跡ではなく、音楽を共有する生きた集まりに見せる。
作品の見どころ
冷たい大理石、花、海、衣服の柔らかさを対照させ、古代の文化人の集いを身近に見せる。
座席の形はアテネのディオニュソス劇場を参照し、資料研究が舞台装置になる。
演奏するアルカイオスではなく、聴くサッフォーの横顔へ重心がある。耳を傾ける人々、青い海、冷たい石の静けさが、音そのものを描かずに音楽が共有される時間を想像させる。
制作背景
1881年制作。サッフォーとアルカイオスはいずれも古代ギリシャのレスボス島で活動した抒情詩人である。
歴史的な会合の記録ではなく、二人を同じ音楽の場へ置いた想像上の場面である。
二人は紀元前7世紀頃のレスボス島で活動した抒情詩人だが、この会合をそのまま記録する史料があるわけではない。座席はアテネのディオニュソス劇場を参照し、そこへサッフォーの仲間の名を置き換えた、研究と想像の混合である。
出典・画像について
画像:Lawrence Alma-Tadema《サッフォーとアルカイオス》/サッフォーとアルカイオス — Sir Lawrence Alma-Tadema, R.A., O.M. (1836 - 1912) – Artist (Dutch and British) Details on Google Art Project / Wikimedia Commons
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