1890年2月
36歳

アーモンドの花

画家 フィンセント・ファン・ゴッホ
Almond Blossom / ファン・ゴッホ美術館
生まれた甥への贈り物である。弟テオと妻ヨーの子には、伯父おじと同じフィンセントの名がついた。だから春にいちばん早く咲く花を選んでいる。構図こうずも太い輪郭りんかく線も、日本の版画はんがから借りている。テオは誕生を知らせる手紙で、あなたのように強く勇気のある子に育ってほしいと書いた。その赤ん坊が育って、ファン・ゴッホ美術館を作ることになる。

何が描かれているか

明るい青空を背に、白い花をつけたアーモンドの枝が画面いっぱいに広がっている。上も下も切れていて、木そのものの全体は見えない。
輪郭がはっきりしていて、枝の配置が画面を平らに区切っている。この構図も、太い輪郭線も、画面のなかでの木の置き方も、日本の版画から借りたものである。奥行きを作らず、面として見せる。

作品の見どころ

この絵は贈り物だった。弟テオとその妻ヨーに、男の子が生まれたのである。子の名前はフィンセント・ウィレム。伯父にあたるゴッホと、同じ名前がつけられた。春のいちばん早く咲く花を選んだのは、そのためである。
テオは誕生を知らせる手紙にこう書いている。「前に伝えたとおり、この子にはあなたの名前をつけます。そしてこの子が、あなたと同じように強く、勇気のある人になるようにと願っています」。ゴッホ家の人々にとって、この絵がいちばん近しい1枚になったのは当然だった。

制作背景

1890年2月、36歳。サン=レミの療養所りょうようじょで描かれた。
花をつけた大きな枝を青空に置く。ゴッホが好んだ構図である。日本の版画から、主題も、太い輪郭線も、画面のなかでの木の置き方も取り入れている。奥行きを深く見せるのではなく、面として組み立てる描き方だ。

作品情報

寸法
73.3 × 92.4 cm
材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)
目録
s0176V1962(F0671・JH1891)

出典・画像について

出典:ファン・ゴッホ美術館 作品ページ2026-09-05 確認)
画像:フィンセント・ファン・ゴッホアーモンドの花》/Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)/Google Arts & Culture/Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark / 忠実な複製画像の再利用について(画像情報:2026-09-09 確認)
Public Domain表示の忠実な複製画像を使用しています。美術館から商用許諾を取得したものではなく、法域や出典元の利用条件の適用には留保があります。取得画像の全体を縮小・再圧縮しています。
間違いを見つけたら、教えてください →