1335年頃
年齢不詳

マッサ・マリッティマの荘厳の聖母

画家 アンブロージョ・ロレンツェッティ
Maestà of Massa Marittima / サン・ピエトロ・アッロルト聖美術館
聖母子せいぼしの下に三つの徳を置く。壁画と異なる画家の寓意表現。

何が描かれているか

聖母が幼子おさなごを抱いて高い玉座に座り、左右には天使と聖人が密集する。手前の段に三人の女性像が座り、それぞれ別の身振りを見せる。
金色の光と多くの顔で画面が満たされるが、視線は中央の聖母子へ戻る。近くの人物から上へたどると、複雑な画面の順序が分かる。

作品の見どころ

手前の三人の位置に注目したい。トスカーナ州の公式案内は、彼女たちを信仰・希望・愛の三つの徳の擬人像と説明する。
奥の玉座や衣の重なりは人物を一列に並べない。多くの人を集めつつ、手前と奥の距離を作る画家の工夫が見える。

制作背景

トスカーナ州の公式案内は1335年頃の作品とし、サン・ピエトロ・アッロルト聖堂の祭壇画さいだんがとして作られたと説明する。現在は同名の聖美術館が保存する。
この《荘厳の聖母》はシエナ市庁舎の《善政と悪政》より早い時期の独立した板絵である。連作れんさくの場面を数合わせで加えたものではない。 手前の人物と奥の聖母子を一緒に見ると、宗教的な主題と抽象的な徳の意味を一枚の絵に重ねた意図が分かる。

作品情報

材質・技法
板にテンペラ
所蔵
サン・ピエトロ・アッロルト聖美術館
位置づけ
聖母子と三つの徳を合わせた大規模な祭壇画。

出典・画像について

画像:Ambrogio Lorenzettiマッサ・マリッティマの荘厳の聖母》/マッサ・マリッティマの荘厳の聖母 — Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-23 確認)
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