1342年
年齢不詳

神殿奉献

画家 アンブロージョ・ロレンツェッティ
Presentation at the Temple / ウフィツィ美術館
神殿の奥行きと幼子おさなごの動きを、同じ祭壇画さいだんがに組み込んだ。

何が描かれているか

聖母マリアが幼子キリストを老人シメオンへ差し出す。左にはヨセフ、右には女預言者アンナがいて、神殿での儀式を囲む。幼子が指を口へ運ぶしぐさが、厳かな場面の中に子どもの身体を感じさせる。
神殿は古代の建物を復元したものではなく、柱、星模様の天井、窓をもつ教会のように描かれる。

作品の見どころ

床の色石の線が奥へ向かって集まる。厳密な一点透視ではないが、人物の足元から祭壇へ目を導き、空間の深さを感じさせる。人々の衣や装身具の細部と、建物の大きな構えを行き来して見たい。
アンナが持つ巻物や祭壇上の供物は、この儀式の意味を示す。文字を読めなくても、幼子を差し出す手、受け取る手、見守る顔の順で物語を追える。

制作背景

ウフィツィ美術館によれば、下端にアンブロージョの名と1342年を示す銘がある。元はシエナ大聖堂のために作られ、現在は失われた上部と脇の板を持つ三連祭壇画だったと説明される。
同じ聖堂のために作られたシモーネ・マルティーニの《受胎告知じゅたいこくち》と比べると、金地を使いながら、こちらは建築と床の奥行きを強く試す。二人の画家の違いが、同じ都市の宗教画から見えてくる。

作品情報

材質・技法
テンペラ・金、板
所蔵
ウフィツィ美術館
位置づけ
神殿の奥行きと幼子の動きを、同じ祭壇画に組み込んだ。

出典・画像について

出典:www.uffizi.it 公式記録2026-09-23 確認)
画像:Ambrogio Lorenzetti神殿奉献》/神殿奉献 — Ambrogio Lorenzetti / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-23 確認)
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