動く聖ミカエルと静かに立つ聖人たち。板の形と人物の姿勢を合わせて、祭壇画の構成を追う。
何が描かれているか
中央では大天使ミカエルが剣を振り上げ、竜を踏む。翼を広げた身体の前を、大きな赤と白の布が横切る。左右には聖人が静かに立ち、尖った上部には聖母子などの像が置かれている。
財団は中央を『黙示録』の竜との戦いと説明する。何枚もの板を組み合わせた「多翼祭壇画」であり、人物の配置と板の高さを合わせ、全体を見渡したい。
作品の見どころ
剣を持つ腕から曲げた脚、下の竜へ目を動かすと、中央の身体が斜めに動く。左右のまっすぐな聖人と比べれば、同じ金地でも、人物の姿勢によって画面の勢いが変わることが分かる。
竜の曲がる身体と、風に広がるような布の輪郭が重なる。上の聖母子に戻ると、激しい動きとは異なる向き合う顔が見える。中央の戦いだけでなく、上端と両脇まで順に追いたい。
制作背景
シエナ美術館財団は1330〜1335年の作とし、アシャーノのパラッツォ・コルボリで紹介する。作品名はバディア・ア・ロフェーノに由来する。板にテンペラを用いた祭壇画である。
国の修復機関によれば、2011年に終わった修復で古い彩色枠と接合の軸が見つかった。それらは三枚の主要な板が当初から一体だったことを示す。現在のまとまりを確かめる根拠は、見た目だけではない。
作品情報
位置づけ
聖ミカエルを中央に配した、複数の板を組む祭壇画
出典・画像について
画像:Ambrogio Lorenzetti《バディア・ア・ロフェーノの多翼祭壇画》/Ambrogio Lorenzetti / Fondazione Musei Senesi, Google Art Project; Wikimedia Commons 忠実な平面複製
Commonsの個別PD表示に基づく忠実な平面複製。複製画像の扱いには法域差があります。 イタリアの文化財の画像利用規則など、原作品の著作権とは別の扱いがあり得ます。
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