1430年代前半頃
30代後半頃

聖母戴冠

画家 フラ・アンジェリコ
The Coronation of the Virgin / ルーヴル美術館
階段の頂点へ視線を導き、天上の集まりを整った空間として見せる。

何が描かれているか

石の階段の最上段でキリストが聖母マリアの頭へ冠を置く。二人を金色の光が包み、左右の段には楽器を奏でる天使、修道士しゅうどうし、司教、殉教者らが並ぶ。
前景の聖人は背を向けたり横を向いたりしながら、中央の戴冠を見上げる。色の異なる衣が段ごとに連なり、人物の列が階段とともに奥へ細くなる。

作品の見どころ

天上の出来事を平らな金地に浮かべず、登れる階段の上へ置いた。段の幅と人物の大きさが少しずつ変わるため、多数の聖人を通って中心へ近づく感覚が生まれる。
金、青、赤、桃色を細かく反復し、集団を一つの色の流れにする。聖人の顔や持ち物は一人ずつ異なり、遠くからは秩序、近くからは個人が見える構成になっている。

制作背景

ルーヴル美術館は15世紀第2四半期、つまり1425〜1450年の板絵として登録する。フィエーゾレのサン・ドメニコ修道院しゅうどういん祭壇画さいだんがだったとされ、上部の尖った輪郭りんかくは当初からの形である。
祭壇画の一部は失われた可能性があり、現在の外形だけで最初の全体像を完全には復元できない。残った主要画面では、遠近法えんきんほうが礼拝者の視線を聖母の戴冠へ導いている。

作品情報

材質・技法
テンペラ、板
所蔵
ルーヴル美術館
位置づけ
多数の聖人を段状に並べ、奥へ上がる階段の頂点で聖母の戴冠を見せる祭壇画。

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録2026-09-22 確認)
画像:Fra Angelico聖母戴冠》/聖母戴冠 — Fra Angelico / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
Public Domain表示の画像です。扱いは国・地域によって異なります。
間違いを見つけたら、教えてください →
アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。

この画家について本で読む

フラ・アンジェリコ 天使が描いた「光の絵画」
ヌヴィル・ローレ 著/森田 義之 監修/遠藤 ゆかり 訳 / 創元社
初期作品からサン・マルコ修道院のフレスコ画、ローマでの仕事まで、生涯と宗教画をカラー図版でたどる入門書です。
楽天ブックスで見る →