1425〜1428年頃
30代前半頃

最後の審判

画家 フラ・アンジェリコ
The Last Judgment / サン・マルコ美術館
審判の全体像を、中央の墓と左右へ分かれる二つの道で読み解ける。

何が描かれているか

画面上部ではキリストが光の輪の中に座り、左右に聖母、洗礼者せんれいしゃ聖ヨハネ、使徒、天使が並ぶ。下では蓋の開いた墓から死者が起き上がり、審判を受ける。
中央の墓列を境に、左では天使が救われた人々を花の咲く楽園へ導き、右では悪魔が人々を地獄へ追う。小さな場面が一本の長い板の上で同時に進む。

作品の見どころ

中央にまっすぐ伸びる墓の列が、鑑賞者の場所から審判者キリストまでを結ぶ。人物を単に上下へ並べず、遠近法えんきんほうで奥へ続く道に変えた点が初期ルネサンスらしい。
左の輪舞は手をつないだ人と天使が軽く進み、右側は押す、引く、落ちる動きが重なる。天国と地獄を色だけでなく、身体の動く速さと方向で対照させている。

制作背景

サン・マルコ美術館は本作を主要な板絵として所蔵し、近年の公式記録では1425〜1428年頃とされる。上部が三つに分かれる独特の形から、当初の設置場所と用途には複数の説がある。
古い資料はフィレンツェのサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会にあったと伝えるが、最初からどこに置かれたかは確定していない。形の理由を一つに決めず、現在分かる画面構成から見る。

作品情報

材質・技法
テンペラ、板
所蔵
サン・マルコ美術館
位置づけ
墓からよみがえる人々を中央に置き、左の楽園と右の地獄へ分かれる道筋を示す。

出典・画像について

出典:トスカーナ国立美術館局 作品解説2026-09-22 確認)
画像:Fra Angelico最後の審判》/最後の審判 — Fra Angelico / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-22 確認)
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この画家について本で読む

フラ・アンジェリコ 天使が描いた「光の絵画」
ヌヴィル・ローレ 著/森田 義之 監修/遠藤 ゆかり 訳 / 創元社
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