東方三博士の礼拝(アンジェリコとリッピ)
画家 フラ・アンジェリコ →The Adoration of the Magi / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
円形の画面を巡る長い行列。二人の画家が関わった絵の豊かさを見る。
何が描かれているか
円い画面の手前で、三人の博士が聖母と幼子の前へひざまずき、贈り物を差し出す。周囲には大勢の人、馬やラクダが集まり、列は山の周りや古い建物のアーチへ曲がって続く。小屋の屋根には大きな孔雀も見える。目立つ母子だけを眺めて終わらず、列の道筋を追うと、画面の奥にも小さな顔や手が見つかる。円の中に、さまざまな大きさの人物が収まっている。
作品の見どころ
手前の赤や青、桃色の衣を見てから、丘の上へ続く小さな色の点へ目を移したい。屋根の斜めの線や建物のアーチは、曲がる行列とは別の目印になる。円形の絵を「トンド」と呼ぶが、四角い絵の隅を切っただけの構成には見えない。周りを巡る動きと、下方に集まる主役を比べると、広い場面がまとまる仕組みを考えられる。細かな鳥や衣の模様も楽しめる。
制作背景
NGAは1440〜1460年頃、アンジェリコとフラ・フィリッポ・リッピの両者を作者とする。館の解説では、アンジェリコが始め、リッピが完成させたとされるが、時期や細部の分担には留保がある。アンジェリコは1455年に没したため、全期間を本人の制作年や年齢としては扱わない。所蔵番号は1952.2.2。
出典・画像について
画像:Fra Angelico and Fra Filippo Lippi《東方三博士の礼拝(アンジェリコとリッピ)》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
所蔵館の個別PD画像をCC0で配布。取得JPEGは無変更。作品内の切抜き・色補正なし。
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この画家について本で読む
フラ・アンジェリコ 天使が描いた「光の絵画」
ヌヴィル・ローレ 著/森田 義之 監修/遠藤 ゆかり 訳 / 創元社
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