1438〜1439年頃(異説あり)
30〜40歳代頃

キリストの変容(第6僧房)

画家 フラ・アンジェリコ →
The Transfiguration / サン・マルコ修道院・第6僧房
白い衣と開いた腕。修道士しゅうどうしの部屋に描かれた、光を感じる壁画。

何が描かれているか

白い衣のキリストが岩の上で両腕を広げ、その下で三人の弟子が顔を覆ったり見上げたりする。キリストの姿が輝いて見えたという「変容」の場面である。左右にはモーセとエリヤの姿、さらに聖母マリアと聖ドミニクスもいる。後の時代の聖人を同じ場面へ置く構成で、目撃者だけを集めた歴史記録としての絵とは違う。祈る人と聖書の場面を結びつけている。

作品の見どころ

中央の白い衣は、周囲の褐色かっしょくや弟子の赤い服の間で大きく明るい。細かな金の模様で光を示す板絵と比べ、ここでは広い白い面が目を引く。水平に開く腕と、下で曲がる弟子の体も対照的だ。正面へ向く大きなキリストから、顔を隠す小さな人物へ視線を移してみたい。人物を少なくし、背景も単純にすることで、一つ一つの身ぶりをゆっくり見られる。

制作背景

サン・マルコ修道院しゅうどういんの第6僧房にあるフレスコ画。僧房は修道士の個室で、私的な祈りも行われた。2025年展資料の1438〜1439年頃を採用したが、文化財目録には1439〜1443年頃という幅もあり、年は断定しない。廊下の《受胎告知じゅたいこくち》や第7僧房の《キリストへの嘲弄》と比べたい。

作品情報

材質・技法
漆喰にフレスコ
所蔵・設置
サン・マルコ修道院・第6僧房

出典・画像について

画像:Fra Angelico(年代・共同制作者の留保は本文)《キリストの変容(第6僧房)》/The Yorck Project / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public domain(画像情報:2026-10-04 確認)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく二次元絵画の忠実複製。取得JPEGは無変更。国・地域で扱いが異なります。
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この画家について本で読む

フラ・アンジェリコ 天使が描いた「光の絵画」
ヌヴィル・ローレ 著/森田 義之 監修/遠藤 ゆかり 訳 / 創元社
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