1475年
40代半ば頃

キリストの磔刑たっけい(アントウェルペン)

画家 アントネッロ・ダ・メッシーナ →
Calvary / アントウェルペン王立美術館
真っすぐな十字架と、左右でねじれる二人の体。遠くの風景は、それとは違う静けさを保っています。

何が描かれているか

中央のキリストの両側には、木に架けられた二人の罪人がいます。下では聖母が悲しみ、聖ヨハネが祈っています。遠くには城壁のある町と、そこへ帰る兵士の列。大きな出来事を描きながら、手に取れそうな小さな板の中に、広い土地が収まっています。

作品の見どころ

キリストの体はほぼ垂直に置かれ、左右の人物は脚や上体を強く曲げています。この姿勢の差が、中央の静けさを際立たせます。十字架の根元にある骨から、町を囲む水辺まで目を移すと、近くの痛みと遠い日常が、同時に描かれていることに気づきます。

制作背景

1475年の署名・年記を持つ作品です。所蔵館は小さな寸法から、祭壇画さいだんがより私的な祈りのための絵だった可能性を挙げていますが、当初の用途は確定していません。ロンドンの《磔刑のキリスト》と並べると、人物を増やすか絞るかで、同じ主題の見え方が変わります。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・板
所蔵
アントウェルペン王立美術館
目録番号
4

出典・画像について

画像:Antonello da Messina《キリストの磔刑(アントウェルペン)》/キリストの磔刑(アントウェルペン) — Antonello da Messina / Wikimedia Commons / KMSKA / CC0 1.0
画像の出典 / CC0 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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