1470年頃
40歳頃

この人を見よ(ピアチェンツァ)

画家 アントネッロ・ダ・メッシーナ →
Ecce Homo / アルベローニ美術館・神学校(ピアチェンツァ)
開きかけた口と、潤んだ目。大勢の登場人物を描かず、苦しむ一人の顔を近くに置いています。

何が描かれているか

茨の冠をかぶったキリストが、縄を首に掛けられ、上半身をこちらへ向けています。表情は硬い記号のようではなく、眉や口元が細かく動いて見えます。「この人を見よ」と呼ばれる主題を、群衆や裁判の場面を伴わず、一人の人物に絞って示しています。

作品の見どころ

赤くなった目の縁と、頬を伝う涙に注目してみてください。額から伸びる茨や首の縄が痛みを示す一方、顔には柔らかな光が当たっています。残酷な出来事を遠くから眺めるというより、目の前の人の顔を見てしまう。小さな祈りの絵ならではの距離感です。

制作背景

ピアチェンツァ市の公式観光解説は1470年頃の油彩ゆさい・板絵とし、私的な祈りの画像を刷新した作品に位置づけています。年代の表記には資料差があるため、ここでは同解説の範囲を採りました。アントネッロの写実が、似顔を描く技術だけでなく、祈る人の感情にも関わることが見えてきます。

作品情報

材質・技法
油彩・板
所蔵
アルベローニ美術館・神学校(ピアチェンツァ)

出典・画像について

画像:Antonello da Messina《この人を見よ(ピアチェンツァ)》/この人を見よ(ピアチェンツァ) — Antonello da Messina / Wikimedia Commons / 忠実な二次元複製 / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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