別々の板に描かれた人物の足元を、同じ台座がつないでいます。金色の背景の中にも、続き合う場所が生まれています。
何が描かれているか
中央に聖母子、その両側に聖グレゴリウスと聖ベネディクトゥス。上段には受胎告知の天使と聖母が残ります。所蔵館によれば、上段中央の板と、当初の木製枠は失われています。ここに載せた写真は、残存する五つのパネルをまとめて見たものです。
作品の見どころ
金の背景や衣の模様には、祭壇画らしい華やかさがあります。その一方、聖母の足元の台座は脇の人物のいる場所へ続きます。板の境界を越えて同じ空間を作る工夫です。下に掛かる数珠や折れた紙片も、平らな金地の前に物があるような感覚を強めています。
制作背景
1473年の署名・年記と注文の記録を持つ、シチリア時代を知る重要作です。なお、州は2026年8月に同館のアントネッロ作品の盗難を発表しています。この写真は盗難前の記録であり、現在の展示状況を示すものではありません。鑑賞の際には美術館の最新案内を確認してください。
出典・画像について
画像:Antonello da Messina《サン・グレゴリオ多翼祭壇画》/サン・グレゴリオ多翼祭壇画 — Antonello da Messina / Photo: Derbrauni (5 October 2022) / CC BY 4.0
残存五パネルの盗難前(2022年)の記録写真。撮影者:Derbrauni。元画像から全体を比例縮小、切り取りなし。現在の展示状況を示しません。
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