赤い帽子に目を引かれた後、頬の明暗を辿ると、暗闇から顔が少しずつ立ち上がります。
何が描かれているか
赤い帽子の男性が肩を斜めに置き、こちらへ目を向けています。背景には場所を示す物がなく、服も落ち着いた色です。帽子の赤は鮮やかでも、主役は顔。額、鼻、頬、顎へと光の当たり方が変わり、頭の丸みが伝わってきます。
作品の見どころ
鼻の先の明るさから、頬の影へゆっくり目を移してみてください。境目を強い線で区切らず、いくつもの中間色を使ってつないでいます。目の小さな光や髪の一本ずつの描写も、近くで見たい部分です。静かな姿なのに、そこに人がいるような鮮明さがあります。
制作背景
北ヨーロッパの胸像形式を受け継いだ、ヴェネツィア滞在期の肖像です。かつては自画像と考えられましたが、館は古い額の銘文の読み違いが原因らしいと説明しています。この絵を画家本人の顔と決めつけず、名の伝わらない人物の肖像として掲載しています。
出典・画像について
画像:Antonello da Messina《男の肖像(ロンドン)》/男の肖像(ロンドン) — Antonello da Messina / Wikimedia Commons / 忠実な二次元複製 / Public Domain Mark 1.0
配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。
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