1475年頃
40代半ば頃

聖母子せいぼし(ワシントン)

画家 アントネッロ・ダ・メッシーナ →
Madonna and Child / ナショナル・ギャラリー(ワシントン)
幼子おさなごは母の首に腕を回し、顔はこちらへ。聖なる像の中に、抱かれる子供の動きがあります。

何が描かれているか

青いマントをかぶった聖母が、赤い布をまとった幼子を抱いています。幼子の腕は母の首へ回り、小さな足は手前へ出ています。背後には低い丘と木々、淡い空。暗い背景の肖像や祈りのキリスト像とは違う、明るく開けた場所です。

作品の見どころ

聖母の細い指と、幼子の丸い腕を見比べてみてください。支える手と抱きつく腕が組み合わさり、二人の近さが伝わります。マントの青や衣の金の模様は華やかですが、視線を引き留めるのは肌と肌の近さです。人物を大きく置いても、遠景の小さな木々が奥行きを失わせません。

制作背景

所蔵館は1475年頃の作品とし、油彩ゆさいとテンペラを併用した、板から移し替えられた板絵と記録しています。アントネッロを油彩だけの画家と捉えず、作品ごとの材料や保存の履歴を見ることも大切です。母子という親密な主題の中にも、細密な描写と大きな形の両方が働いています。

作品情報

材質・技法
油彩・テンペラ、板(板から移転)
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ワシントン)
目録番号
1937.1.30

出典・画像について

画像:Antonello da Messina《聖母子(ワシントン)》/聖母子(ワシントン) — Antonello da Messina / Wikimedia Commons / National Gallery of Art / CC0 1.0
画像の出典 / CC0 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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