矢を受けた聖人の向こうで、人々は立ち話をしています。手前の苦難と、奥の日常が不思議に隣り合います。
何が描かれているか
聖セバスティアヌスが木に縛られ、広場に立っています。体には矢が刺さっていますが、その姿は大きく崩れていません。背後にはアーチや建物、階段に集まる小さな人々。近くの一人を高く見せながら、遠くには町の生活が続いています。
作品の見どころ
足元の床の線を辿ると、視線が急に奥へ引かれます。その上で聖人の肌は丸みを持ち、建築の直線と対照をなします。右手前には横倒しの柱、奥の欄干には敷物。顔を近くで見せる祈念画とは違い、全身と都市の空間で、一人の存在を際立たせています。
制作背景
所蔵館は1478年頃、ヴェネツィアの聖ロクス信心会の祭壇のために、帰郷後に描かれた作品と説明しています。病からの守護を求められた聖人を表す絵です。写真では全景を保ち、材料は館の記録どおり、板からカンヴァスへ移された油彩として掲載しています。
出典・画像について
画像:Antonello da Messina《聖セバスティアヌス》/聖セバスティアヌス — Antonello da Messina / Wikimedia Commons / 忠実な二次元複製 / Public Domain Mark 1.0
配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。
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