1638~1639年頃
46歳頃

絵画の寓意としての自画像

画家 アルテミジア・ジェンティレスキ →
Self-Portrait as the Allegory of Painting / ロイヤル・コレクション
画家である自分と「絵画」の象徴を、一つの姿に重ねる。

何が描かれているか

アルテミジアは筆とパレットを手に、体を大きくひねって制作する。これは画家自身の姿であると同時に、「絵画」という技芸を人の姿で表す寓意画でもある。当時の図像では絵画が女性として表されたため、女性画家の彼女は自画像と象徴を一枚に重ねられた。鑑賞者へきれいに顔を向ける肖像より、仕事の最中の体と手を前面に出す。

作品の見どころ

斜めに伸びる腕、上へ向く顔、暗い背景の中の光が、人物を動かす。髪や衣服は整いすぎず、作業着のような前掛けも見える。筆を持つ手から肩へ視線を移すと、絵を描く行為に体全体が関わることが分かる。象徴をただ飾るのではなく、実際に働く画家として示したところが鮮やかだ。静かに座る《聖カタリナに扮した自画像》と比べると、自分を表す方法の幅も見える。

制作背景

ロイヤル・コレクションは1638~1639年頃、収蔵番号RCIN 405551とする。アルテミジアがイングランドで活動した時期に結び付けられる代表作である。ただし、制作年や王室コレクションに入った時期には研究上の議論がある。確かなのは、この絵が画家の顔だけでなく、画家という仕事そのものを主題にしたことだ。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ロイヤル・コレクション(RCIN 405551)

出典・画像について

出典:ロイヤル・コレクション 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Artemisia Gentileschi《絵画の寓意としての自画像》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-09-26 確認)
CommonsのPublic Domain Mark / PD-Art表示に基づく忠実な複製。複製写真と所蔵館規程の法域による扱いには差があり得る。
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