何が描かれているか
ユディトは片手で剣を持ち、もう一方の手をろうそくの近くへ上げる。足元にひざまずく侍女アブラは、ホロフェルネスの首を布で包む。二人の顔は画面の左へ向いている。
倒した敵将の首が手前に残る一方、ユディトは周囲へ注意を向けているように見える。上で警戒する人と下で荷物をまとめる人に分かれ、脱出に向けた協力が伝わる。
作品の見どころ
ろうそくの小さな炎が、上げた手と胸元の白い布を照らす。金色の衣は縦に長く伸び、赤い卓上布と対照をなす。明るい場所から暗い背景へ目を移すと、空間の深さが感じられる。
デトロイト版と同じく、剣、首、ろうそくが登場する。こちらでは侍女が低い位置にいるため、二人を結ぶ動きが斜めになる。同じ主題でも人物の高さや間隔が変わる点を見比べたい。
制作背景
館の情報を収めるフランス文化省の記録は、ナポリでの制作を1640~1645年とする。剣の刃には「ART.GEN」という署名が記録される。道具や衣服とともに、細部にも目を向けたい。
作品は1933年の寄贈でカンヌ市の所蔵となった。2020年の修復後は高さ236センチ、幅178センチと記録される。掲載する修復前の複製と、現在の作品の状態は区別して受け止めたい。
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