何が描かれているか
水浴びの場にいるスザンナが身をひねり、近づく二人の長老に向かって両手を上げる。一人は唇に指を当て、もう一人は石の欄干に身を寄せる。女性の体は二人から遠ざかる方向へ傾く。
聖書の物語では、長老たちは関係を迫り、拒まれるとスザンナを偽って告発する。ここでは、触れようとする側と、手を上げて距離を取ろうとする側の動きが向かい合う。
作品の見どころ
明るい肌と白い布を、長老たちの茶色や青の衣が囲む。女性の腕から男性の顔へ目を動かすと、三人が近い範囲に集められていることが分かる。体の向きと手の位置に注目したい。
左下の器や石の縁は、水浴びの場所を示す手掛かりになる。背後には木と雲のある空が広がるが、人物の間隔は狭い。開けた風景の中でも、逃げ場の少なさを感じさせる構図だ。
制作背景
所蔵館は制作年を1649年とし、画面右下の台座に署名と年記があると記録する。高さ206センチの大きな縦長の絵で、画家が五十代に描いた同主題の作品にあたる。
1610年の初期作と1652年のボローニャ作も、同じスザンナの物語を扱う。ブルノの縦長の画面とボローニャの横長の画面を並べると、同じ三人を異なる距離や配置で描いたことが分かる。
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