1888年10月
35歳

ファン・ゴッホの寝室

画家 フィンセント・ファン・ゴッホ
The Bedroom / ファン・ゴッホ美術館
木のベッドがひとつ、椅子が2脚。狙いは「休息」を色そのもので表すことだった。ところが、いま目に入る強い対比は当時の色ではない。館の調査によれば、壁と扉はもともと青ではなく紫である。落ち着いた紫の部屋を思い浮かべると、印象はかなり変わる。奥の壁がかしいて見えるのも失敗ではなく、部屋の角が本当に歪んでいた。

何が描かれているか

木のベッドがひとつ、椅子が2脚、水差しと洗面器の載った机。壁には自分で描いた絵が掛かっている。アルルの「黄色い家」にあった、ゴッホ自身の寝室である。
明るい色は、意図して選ばれている。狙いは「休息」あるいは「眠り」を、色そのもので表すことだった。

作品の見どころ

いま見える強い色の対比は、描かれた当時のものではない。長い年月のあいだに色が変わってしまった結果である。ファン・ゴッホ美術館の調査によれば、たとえば壁と扉は、もともと青ではなく紫だった。落ち着いた紫の部屋を想像すると、この絵の印象はかなり変わる。
ゴッホ自身はこの絵をよほど気に入っていた。病から回復したあとの言葉が残っている。「病気のあとで自分の絵をまた見たとき、いちばんよく思えたのは寝室だった」。飾りのない小さな部屋が、彼にとっては一番の絵だった。

制作背景

1888年10月、35歳。アルルの「黄色い家」で描かれた。
部屋はゴッホが自分で整えたものである。簡素な家具を揃え、壁には自分の作品を掛けた。ここに友人の画家を迎えるつもりでいた。

作品情報

寸法
72.4 × 91.3 cm
材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ファン・ゴッホ美術館(アムステルダム)
目録
s0047V1962(F0482・JH1608)

出典・画像について

出典:ファン・ゴッホ美術館 作品ページ2026-09-05 確認)
画像:フィンセント・ファン・ゴッホファン・ゴッホの寝室》/Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation)/Google Arts & Culture/Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark / 忠実な複製画像の再利用について(画像情報:2026-09-09 確認)
Public Domain表示の忠実な複製画像を使用しています。美術館から商用許諾を取得したものではなく、法域や出典元の利用条件の適用には留保があります。取得画像の全体を縮小・再圧縮しています。
間違いを見つけたら、教えてください →