岩場の小屋から歩み出た聖フランチェスコを、左上からの光が包みます。広い風景をよく見ると、ウサギや羊飼い、暮らしの道具まで見つかります。
何が描かれているか
茶色の修道服を着た聖フランチェスコが、岩場の小屋から外へ出ています。顔を上げ、両手を開いた姿に、左上から光が届きます。奥には人の暮らす町があり、川や丘が遠くへ続いています。
作品の見どころ
聖人の周囲には、脱いだ履物や水差し、机の上の本があります。低い石の隙間からのぞくウサギや、奥の羊飼いも探してみてください。一人で祈る場所が、生き物や日々の道具に囲まれている。その細やかさが、広い風景を遠い世界にさせません。
制作背景
フリック・コレクションは、聖人がキリストと同じ傷を受ける「聖痕」の場面かもしれないと説明しています。ただし、よくある同主題の絵と違い、光線を放つ小さな十字架の幻は描かれていません。ここでは風景に広がる光そのものが、出来事を感じる手がかりになります。
出典・画像について
画像:Giovanni Bellini《荒野の聖フランチェスコ》/荒野の聖フランチェスコ — Giovanni Bellini; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布全景を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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