元首の白い礼服をよく見ると、模様が逆さに向いています。行列では後ろ姿がよく見えるため、背中側で正しく見えるように仕立てられた服なのです。
何が描かれているか
ヴェネツィア共和国の元首、レオナルド・ロレダンの肖像です。1501年に選ばれ、1521年までその地位にありました。白い礼服と角のような形の帽子が、澄んだ青の背景に浮かびます。
作品の見どころ
礼服の金銀の糸は、光を受けて細かくきらめきます。そのザクロの模様は、前から見ると逆さまです。館の解説によると、行列で人々がよく目にする背中側では、正しい向きになります。権威を示す衣服の描写にも、実物を見た細やかな観察が隠れています。
制作背景
腕を見せない半身像は、古代の皇帝の胸像を思わせます。一方で、目元の細い皺や首の皮膚はやわらかく、石の像とは違う生身の人を感じさせます。油絵具のゆっくり乾く性質を生かした色のつなぎ方も、館が注目する見どころです。
出典・画像について
画像:Giovanni Bellini《元首レオナルド・ロレダン》/元首レオナルド・ロレダン — Giovanni Bellini; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布全景を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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