草の上で眠る幼子を、マリアが静かに見守っています。後ろの牛や鳥、形の違う雲を探すと、動かない母子の周囲で風景が生きていることに気づきます。
何が描かれているか
マリアが草原に座り、膝に横たわる幼いキリストへ手を合わせています。後ろには牛や世話をする人、建物があり、空にはさまざまな形の雲が浮かんでいます。聖母子も、遠い町も、同じ明るい光の中にあります。
作品の見どころ
母子の形は大きな三角にまとまり、ほとんど動きません。それに対して後ろの雲は厚さを変え、牛は頭を寄せ、細い木には若葉が見えます。近くの静止と遠くの小さな動きを比べると、絵の中に春の空気が感じられます。
制作背景
眠る幼子の姿は、亡くなったキリストを膝に抱く「ピエタ」を思わせます。ナショナル・ギャラリーは、同時に春の自然が、復活と新しい命への希望を呼び起こすと解説しています。のどかな風景の中で、幼子の眠りがいくつもの時間へつながります。
作品情報
材質・技法
油彩、もとは板(複合板へ移し替え)
出典・画像について
画像:Giovanni Bellini《草原の聖母》/草原の聖母 — Giovanni Bellini; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布全景を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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