女性が手にする鏡と、壁に掛かったもう一つの鏡。正面に座る人の後ろ姿まで一度に見せる、ベッリーニ晩年の小さな仕掛けです。
何が描かれているか
若い女性が、敷物を掛けた腰掛けに座って手鏡を持っています。背後の壁にも鏡があり、そこには頭の後ろ側が映ります。左の窓の向こうには、空と水辺の風景が広がっています。
作品の見どころ
私たちは同じ場所に立ったまま、女性の顔と後頭部を見ることができます。肌や布の質感だけでなく、見る角度まで一枚の絵が組み合わせているのです。室内の色と窓の外の色も響き合い、近い体と遠い風景が穏やかにつながります。
制作背景
1515年、死の前年の作品です。宗教画を多く描いたベッリーニにとって、この裸婦像は珍しい主題でした。美術史美術館は、二つの鏡の工夫や署名の言い回しから、絵画の美しさと創造する力を示す作品と解釈しています。
出典・画像について
画像:Giovanni Bellini《鏡の前の若い女》/鏡の前の若い女 — Giovanni Bellini; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布全景を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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