開いた両腕と放射する色が、立ち上がる体を大きく見せる。
何が描かれているか
裸の若者が、腕を左右へいっぱいに広げて立っている。体の後ろから黄、赤、青の光が放射し、足元は暗い岩と植物に覆われる。顔はまっすぐ前へ向き、体にはねじれがほとんどない。両腕の横の広がりと、頭から片足へ続く縦の線が、画面の中心に十字のような骨組みをつくっている。
作品の見どころ
背後の明るい黄色から、左右の深い青や赤へ色が変わる。輪郭を囲む光は人物をただ照らすだけでなく、体から外へ広がるようにも見える。足元の不規則な岩と、整った姿勢の差も大きい。《アメリカ》の口絵で翼を閉じた人物と比べると、同じ大きな人体でも、開いた姿勢が生む解放感を確かめやすい。
制作背景
この彩色版は大英博物館の所蔵で、同館の展覧会図録は1794〜1796年頃と記録している。「アルビオン」は古いブリテンの名でもあり、同図録では、人間と英国が束縛から自由になる姿として説明される。後年の無彩色の線刻版とは区別したい。背景を削って人物だけを見るより、放射する色と暗い足元を一緒に見ると、立ち上がる力が伝わる。
出典・画像について
画像:ウィリアム・ブレイク《アルビオンは立ち上がった(喜びの日)》/Commons掲載の忠実な平面複製(撮影者記載なし)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な複製。
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