1794〜1796年頃
36〜39歳頃

アルビオンは立ち上がった(喜びの日)

画家 ウィリアム・ブレイク →
Albion Rose (Glad Day) / 大英博物館
開いた両腕と放射する色が、立ち上がる体を大きく見せる。

何が描かれているか

裸の若者が、腕を左右へいっぱいに広げて立っている。体の後ろから黄、赤、青の光が放射し、足元は暗い岩と植物に覆われる。顔はまっすぐ前へ向き、体にはねじれがほとんどない。両腕の横の広がりと、頭から片足へ続く縦の線が、画面の中心に十字のような骨組みをつくっている。

作品の見どころ

背後の明るい黄色から、左右の深い青や赤へ色が変わる。輪郭りんかくを囲む光は人物をただ照らすだけでなく、体から外へ広がるようにも見える。足元の不規則な岩と、整った姿勢の差も大きい。《アメリカ》の口絵で翼を閉じた人物と比べると、同じ大きな人体でも、開いた姿勢が生む解放感を確かめやすい。

制作背景

この彩色版は大英博物館の所蔵で、同館の展覧会図録は1794〜1796年頃と記録している。「アルビオン」は古いブリテンの名でもあり、同図録では、人間と英国が束たば縛から自由になる姿として説明される。後年の無彩色の線刻版とは区別したい。背景を削って人物だけを見るより、放射する色と暗い足元を一緒に見ると、立ち上がる力が伝わる。

作品情報

材質・技法
エングレーヴィング、エッチング、彩色
所蔵
大英博物館

出典・画像について

画像:ウィリアム・ブレイク《アルビオンは立ち上がった(喜びの日)》/Commons掲載の忠実な平面複製(撮影者記載なし)
画像の出典 / Public domain(個別PD表示) / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-28 確認)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な複製。
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