『ヨブ記』朝の星々が共に歌ったとき
画家 ウィリアム・ブレイク →When the Morning Stars Sang Together / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
天の歌声、創造する神、地上の人々が三段に並ぶ。
何が描かれているか
上には両腕を上げた四人の天上の人物、中央には腕を広げるひげの長い神、下にはひざまずくヨブたちが並ぶ。天の人々の足元には星が置かれ、中央の雲は大きな曲線で左右へ流れる。三つの段がはっきり分かれる一方、腕や雲の動きは互いに響き合う。下から上へ目を移すと、地上から天の広がりへ視線が導かれる。
作品の見どころ
上の四人は似た姿勢でも、顔の向きや腕の曲がり方が少しずつ違う。中央の神の横へ伸びる腕は、その繰り返しを一度大きく受け止める。下の人々は小さく集まり、上を仰ぐ。平行に並ぶ体と、渦を巻く雲を比べると、整った配置の中にも動きがある。線の濃い夜空と白く残る体の差が、天の人物を浮かび上がらせている。
制作背景
『ヨブ記』挿絵の第14図で、朝の星々が共に歌ったという創造の場面を表す。掲載するナショナル・ギャラリーの版画は1825年の第1ステートで、後の刷りに見られる外側の銘文や縁飾りはまだない。版が仕上がる前の段階を示す一枚なので、完成版と同じ紙面だと考えず、まず中心の人物と雲の構成を集中して見ることができる。
作品情報
材質・技法
厚い紙にエングレーヴィング(第1ステート)
出典・画像について
画像:ウィリアム・ブレイク《『ヨブ記』朝の星々が共に歌ったとき》/Courtesy National Gallery of Art, Washington
所蔵館の公開画像(CC0)。 作品外の撮影台・台紙を透過。原紙・絵・文字は保持。
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