1825〜1826年
67〜69歳頃

『ヨブ記』再び栄えるヨブと妻

画家 ウィリアム・ブレイク →
Job and his Wife restored to Prosperity / メトロポリタン美術館
再び集まった家族は、冒頭で眠っていた楽器を奏でる。

何が描かれているか

ヨブと妻の周りに家族が集まり、竪琴や笛などを奏でている。手前の羊、後ろの木々、遠くの建物は、連作れんさく冒頭の《ヨブと家族》とよく似るが、人物の手や体は動いている。中央のヨブは顔を上げ、家族も楽器や互いの方へ向く。試練の終わりは、財産の回復だけでなく、人々が共に行動する景色として描かれている。

作品の見どころ

細い弦、持ち上げた腕、傾かしいた楽器の線が、横に長い人物の列に変化を加える。木の枝の下へ収まるまとまりは保ちながら、冒頭よりも目が左右へ動きやすい。画面の外側には銘文や草木の飾りが広がる。音は聞こえないが、楽器を支える手と体の向きを一つずつ見ると、家族の活動を目から読み取ることができる。

制作背景

『ヨブ記』挿さ絵の最終第21図である。掲載版はメトロポリタン美術館の所蔵で、1825〜1826年と記録される。ブレイクは聖書の物語を、最初と最後の家族の場面が対応する連作にした。枝に楽器が掛かったままの冒頭と、ここで奏でられる楽器を比べてみたい。同じ場所に戻ったように見えても、人々の身振りが変わることで、物語の前後の違いが伝わる。

作品情報

材質・技法
エングレーヴィング
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
17.17.1–21

出典・画像について

画像:ウィリアム・ブレイク《『ヨブ記』再び栄えるヨブと妻》/Metropolitan Museum of Art
画像の出典 / CC0 1.0 / 画像の出典・条件(画像情報:2026-09-28 確認)
所蔵館の公開画像(CC0)。
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