1872~1873年
45歳頃

ケンタウロスの戦い

画家 アルノルト・ベックリン →
Battle of the Centaurs / バーゼル美術館
人の上半身と馬の下半身を持つケンタウロスたちが、岩場で激しく争う。

何が描かれているか

人の上半身と馬の下半身を持つケンタウロスたちが、岩場で激しく争う。つかみ合う体と振り上げた腕が画面いっぱいに広がり、どの一頭にも落ち着く場所がない。古代神話に現れる存在だが、特定の物語のどの瞬間かを無理に決めなくてもよい。まず体の重なりを追うと、衝突の勢いが伝わる。

作品の見どころ

明るい空の下で、褐色かっしょくの筋肉と白い馬体が交錯する。四本の脚が地面を踏み、上半身は互いに引き寄せたり押し返したりする。風景は広いのに、人物を画面の前へ寄せたため、見る人も騒ぎの近くに立つ感覚になる。静かな森や島とは異なる、ベックリンの力強い動物表現を楽しめる。体の向きが異なるため、争いの中心を一つに絞れない。

制作背景

バーゼル美術館はこの作品を19世紀絵画の代表作の一つとして紹介する。同館の資料では制作年は1872~1873年である。画家は古代の想像上の生き物を、現実の肉体を持つもののように描いた。同じ神話の題材でも《葦あしの中のパン》の静けさとは対照的で、活動の幅の広さが見える。

作品情報

材質・技法
キャンバスに油彩ゆさい
所蔵
バーゼル美術館

出典・画像について

出典:所蔵館 作品資料(2026-09-27 確認)
画像:Arnold Böcklin《ケンタウロスの戦い》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
Commonsはパブリックドメインと表示。二次元複製の扱いには法域による留保がある。
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