濃い木々が囲む開けた場所に、小さな人物や供え物が見える。
何が描かれているか
濃い木々が囲む開けた場所に、小さな人物や供え物が見える。題名は「聖なる森」だが、どの宗教の特定の祭儀かを断定する材料は少ない。奥に進むほど暗くなる木立は、人が普段入らない場所のようにも感じられる。広い自然の中の細部を探すと、ただの森とは違う気配が立ち上がる。
作品の見どころ
低い草地と重い木の塊が画面を大きく二分する。遠くの空は明るいのに、中心は木陰に沈む。この明暗によって、森の中に守られた空間ができる。人物の表情や儀式の順序を細かく説明するより、自然の場所そのものを主役にした構成として見たい。小さな白い形や金色の器も、目を近づける手がかりになる。
制作背景
シャック・コレクションは1871年頃の油彩画として所蔵し、二つの黄金の器や横たわる一角獣にも触れる。ベックリンは同じ題名に近い森の主題を後にも描いたため、ここではミュンヘン所蔵のこの版を示す。神話や信仰を一つに限定せず、森に人が意味を与える様子を描いた作品として読む。
出典・画像について
画像:Arnold Böcklin《聖なる森》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
Commonsはパブリックドメインと表示。二次元複製の扱いには法域による留保がある。
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