1874年
47歳頃

トリトンとネレイデス

画家 アルノルト・ベックリン →
Triton und Nereïde / シャック・コレクション(ミュンヘン)
波の間からトリトンが身を起こし、ほら貝を吹く。

何が描かれているか

波の間からトリトンが身を起こし、ほら貝を吹く。そばには海の精ネレイデスがいて、水の向こうに大きな海の生き物も見える。二人はギリシア神話に由来する存在だが、ここでは神話の登場人物が目の前の海にいるように描かれる。貝の音へ向く体と、波に押される体の違いを見てみよう。

作品の見どころ

横長の画面では、緑がかった水と褐色かっしょくの体が入り交じる。波のうねりに沿って人物を置くため、神と海が別々の層にならない。画面の端に現れる生き物の模様を探すと、水中にも奥行きがあることが分かる。海は穏やかな背景ではなく、登場人物と同じくらい強い動きを持っている。貝の形と波の線、人物の視線も見比べたい。

制作背景

シャック・コレクションは1874年の油彩ゆさい画とし、トリトンが貝を吹き、ネレイデスが海の怪物へ目を向けると説明する。画家は古典の名を借りながら、体の重さや濡れた波を具体的に見せた。後年の《波の戯れ》と比べると、海の存在を描く方法がどう変わったかを追える。

作品情報

材質・技法
キャンバスに油彩
所蔵
シャック・コレクション(ミュンヘン)

出典・画像について

出典:所蔵館 作品資料(2026-09-27 確認)
画像:Arnold Böcklin《トリトンとネレイデス》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark
Commonsはパブリックドメインと表示。二次元複製の扱いには法域による留保がある。
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