1941〜1946年頃
73〜79歳頃

浴槽の裸婦と小犬

画家 ピエール・ボナール →
Nude in the Bath and Small Dog / カーネギー美術館
水と光に包まれるマルトの姿と、浴槽のそばの小犬を描く。

何が描かれているか

浴槽に長く横たわる裸婦の体が、水面と周囲の色へ混じるように見えます。そばには小犬がいて、赤や橙が、青や紫を帯びた浴室に対して強いアクセントになります。《浴槽の裸婦と小犬》は、妻マルトの入浴を主題にした晩年の作品です。人と犬から床や浴槽へ目を移すと、色のまとまりの中に形が現れてきます。

作品の見どころ

フィリップス・コレクションの展覧会資料は制作年を1941〜1946年と記載しています。一方、1940年の日記に関連する素描そびょうがあるため、着手を1940年頃とする説明もあります。マルトは1942年に亡くなり、この絵はその死後まで手が加えられました。完成時の目の前の姿を写しただけの絵とは考えられず、記憶と制作の時間が重なっている作品として見られます。

制作背景

カーネギー美術館の油彩ゆさい画です。肌と水の境目を明瞭な線だけで追うのは難しく、色の明るさや温かさの違いが体を示します。1925年と1936年の浴槽の絵と比べると、同じ主題を繰り返す中で、体、水、床の色が関係を変えていくことが分かります。画面を一つの悲しみの象徴に決めつけず、色と形のつながりを見ると理解が広がります。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
カーネギー美術館

出典・画像について

画像:ピエール・ボナール《浴槽の裸婦と小犬》/Pierre Bonnard / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。 米国での原作品の公表・保護条件は独立には確定していません。
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