1931年
63〜64歳頃

ボクサー(自画像)

画家 ピエール・ボナール →
Le Boxeur (Portrait de l’artiste) / オルセー美術館
拳を上げる自分を描いた肖像。ポーズと色の対照を見る。

何が描かれているか

裸の上半身の男性が、両手を上げてこちらへ顔を向けています。これは競技の場面ではなく、ボナールが1931年に描いた自画像です。拳を構える姿から《ボクサー》と呼ばれます。顔、胸、腕には赤や黄、暗い色が入り、体の起伏だけでなく、周囲との色の違いが人物を浮かび上がらせています。拳から顔へ目を移すと、不思議なまとまりに気づきます。

作品の見どころ

NGVの作品解説では、浴室の鏡を使った自画像として紹介されています。鏡を見る日常の動作から、普段と違うポーズの肖像が生まれています。ただし、この姿だけで、画家にボクシングの競技歴があった、誰かと争っていた、という物語を決めることはできません。まず手の位置、肩の線、顔と背景の色を見比べると、描かれた姿そのものを楽しめます。

制作背景

オルセー美術館所蔵の油彩ゆさい画です。室内や庭の絵では、人物が小さく周囲に溶け込むことがありますが、ここでは画家自身が近くに現れます。それでも肌と背景は色を通じて結びついています。《格子柄のブラウス》や《ミシア・ゴデプスカ》と比べると、他者の肖像と自分の姿で、人物の配置や、何を強く見せるかの違いが分かります。

作品情報

材質・技法
油彩、カンヴァス
所蔵
オルセー美術館
目録番号
RF 2000 12

出典・画像について

画像:ピエール・ボナール《ボクサー(自画像)》/Pierre Bonnard / Wikimedia Commons(平面作品の複製)
Commons個別ファイルのPublic domain表示に基づく忠実な平面複製。全景を保ちWebPへ縮小。国・地域によって扱いが異なります。 米国での原作品の公表・保護条件は独立には確定していません。
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