1485〜1495年頃
35〜45歳前後

祈る聖ヒエロニムス

画家 ヒエロニムス・ボス →
Saint Jerome at Prayer / ゲント美術館(MSK)
岩のそばで祈る人物を見つけ、周囲の木や遠い風景へ視線を広げたい。小さな人の姿と広い土地を一緒に見ることで、この宗教画の静けさが伝わる。

何が描かれているか

聖ヒエロニムスが岩のそばで身を低くし、祈る姿を見せる。人物の周囲には赤い衣、木や岩、小さな生き物があり、後ろには遠い土地の眺めが続く。
人物は画面の中央近くにいるが、画面全体を占めるほど大きくはない。前景の岩や木の形が大きく、そこから遠くの明るい風景へ視線が移るように描かれている。

作品の見どころ

初めは祈る人物だけを探し、その後に衣と岩の位置を見比べてみたい。身体の低い姿勢と周囲の大きな形を一緒に見ると、人物が自然の中に置かれていることが分かる。
怪物の多い祭壇画さいだんがと見比べると、この作品では祈る一人を追いやすい。細部の意味をすべて解くことから始めず、近くの暗い部分と遠くの明るい部分の違いを見ることもできる。

制作背景

ゲント美術館は1485〜1495年頃とする。ヒエロニムスは4世紀に生きたキリスト教の聖人で、この作品では人々から離れて祈る姿として描かれている。
館は2015〜2016年の修復と調査にもとづき、ボス本人の作品として紹介する。本人作か工房作かの判断を、画像が似ているという理由だけで決めず、現在の所蔵館の説明を確認して加えた。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい、板
所蔵
ゲント美術館(MSK)
目録番号
1908-H
位置づけ
聖人の祈りと広い風景を組み合わせた初期の作品。

出典・画像について

出典:ゲント美術館/聖ヒエロニムス(2026-10-08 確認)
画像:Jheronimus Bosch《祈る聖ヒエロニムス》/祈る聖ヒエロニムス — Jheronimus Bosch / Wikimedia Commons / Hieronymus Bosch
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-10-08 確認)
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