1505〜1515年頃
55〜65歳前後

フクロウの巣

画家 ヒエロニムス・ボス →
The Owl's Nest / ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館
色の多い祭壇画さいだんがとは違い、線の重なりだけで木や鳥が見えてくる。枝の細さと幹の暗さを見比べながら、フクロウを探してみたい。

何が描かれているか

古い木と、その周囲にいるフクロウやほかの鳥が描かれる。幹には穴があり、枝はさまざまな方向へ伸びる。遠くには小さな人物や土地の線も見える。
茶色いインクの線が重なり、木の幹の暗いところと、細い枝が描き分けられている。色を塗り分けた絵画とは違い、線の密度によって明るさが変わる。

作品の見どころ

まず鳥の姿を一つずつ探し、その後に止まっている枝へ視線を戻してみたい。鳥だけを数える見方から、木全体の形を見る見方へ移ると、画面のつながりが分かる。
近くの太い幹と遠くの細い線も見比べたい。紙の白い部分を残しながら線を加えることで、木や鳥の間の空間が見える。絵具の面とは違う、素描そびょうの組み立て方を見られる。

制作背景

所蔵館は1505〜1515年頃、ペンと褐色かっしょくインクによる紙の作品と記録する。素描とは、線を中心に描く作品のこと。この一枚は、絵画の準備のためだけに描かれたものとは説明されていない。
館は独立した素描として位置づけている。フクロウの意味を一つに固定して読むより、まず実際の鳥、枝、幹の描き分けを見たい。宗教画の細部に現れる生き物を、単独の紙の作品でも描いたことが分かる。

作品情報

材質・技法
ペンと褐色インク、紙
所蔵
ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館
目録番号
N 175 recto(PK)
位置づけ
鳥と木を主題にした独立した素描。

出典・画像について

出典:ボイマンス美術館/フクロウの巣(2026-10-08 確認)
画像:Jheronimus Bosch《フクロウの巣》/フクロウの巣 — Jheronimus Bosch / Wikimedia Commons / Hieronymus Bosch
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-10-08 確認)
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