何が描かれているか
小さな船に多くの人が乗り、卓を囲むように集まっている。手を伸ばす人物や楽器を持つ人物がいて、船の上には木のように枝を広げる形が立つ。
水の中にも人物が見え、岸と遠景が船を取り囲む。人々は同じ方向を向かず、食べる、飲む、演奏するなどの動きが重なっている。
作品の見どころ
まず人々の手と顔の向きを追ってみたい。どこへ進む船なのかを探すより、船内で何へ注意が集まっているかを見ると、この群像のまとまり方が分かる。
狭い船の輪郭と、上へ伸びる木の形も比べたい。下では人が密集し、上には枝と空が広がる。縦長の画面で、にぎやかな下部と空いた上部が組み合わされている。
制作背景
ルーヴルの所蔵記録は、失われた三連祭壇画の左翼上部にあたる断片と説明する。現在の縦長の一枚が、最初から独立した絵として描かれたとは限らない。残る部分から、元の画面の関係を考える作品である。
年代の記載には幅がある。2024年の館の展覧会解説は1505〜1515年頃とする一方、所蔵データベースは15世紀末を含む年代を示す。ここでは前者を表示し、公式資料の間でも年代が一致しないことを残している。