ウゴリーノ・マルテッリの肖像
画家 ブロンズィーノ →Portrait of Ugolino Martelli / 絵画館、ベルリン国立美術館
目の前の本は、ただの小道具ではありません。古代の詩を読み解く青年が、どんな学問の世界にいたかを教えてくれます。
何が描かれているか
フィレンツェの人文主義者ウゴリーノ・マルテッリです。開いた本を指で示し、もう一方の手で青い本を持っています。所蔵館は、開かれた書物をホメロスの『イリアス』と説明しています。
作品の見どころ
机上の別の本にはウェルギリウスの名があり、青年の傍らにはベンボの本もあります。後ろには彫像の置かれた中庭。顔だけを記録する肖像にとどまらず、書物や家の空間が、古典に親しむ暮らしを組み立てています。
制作背景
所蔵館の解説は1536〜1537年に置く一方、同じ記録の基本データには1540年ともあります。ここではその違いを残しています。誰のどの本を持つかが読めるこの一枚は、メトロポリタン美術館の名のない青年と比べると、肖像の手がかりの多さにも気づかせてくれます。
出典・画像について
画像:Agnolo Bronzino《ウゴリーノ・マルテッリの肖像》/ウゴリーノ・マルテッリの肖像 — Agnolo Bronzino / Bronzino / Public Domain Mark 1.0
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