1565年
30代半ば〜40歳頃

暗い日(早春)

画家 ピーテル・ブリューゲル(父) →
The Gloomy Day (Early Spring) / ウィーン美術史美術館(ウィーン)
枝を集める人々と荒れた川から、まだ冬の名残がある早春を眺めてみましょう。

何が描かれているか

葉のない高い木の下で、人々が枝を切り、木を集めています。遠くの川には波が立ち、雪の残る山と暗い雲が広がります。穏やかな春の花景色とは違う、冬の名残がある早春を描いています。
手前の人々を見てから、川の明るいところへ目を移してみてください。大きな木が画面を横切る一方、その隙間から町や水辺が見えます。

作品の見どころ

見どころは、暗い前景と青緑の遠景の対照です。茶色い大地の上の小さな人物が、広い空と水の前ではいっそう小さく感じられます。細部を探す楽しさと、自然の大きさを眺める見方の両方があります。
右下には紙の冠をつけた子どもや食べ物を持つ人もいます。所蔵館は、こうした姿を謝肉祭の時期と結びつけています。木を集める仕事だけでなく、季節の行事も風景に組み込まれています。

制作背景

1565年に制作された季節連作れんさくの一作です。当初の六点のうち五点が現存しています。当時の区分では早春と春、初夏と晩夏を分け、四季を四枚に対応させる考え方とは異なっていました。
商人ヨンゲリンクの郊外の邸宅のために制作され、食堂を飾ったと考えられています。既存の《雪中の狩人》や《穀物の収穫》と比べると、人の営みと天候が連作の中で変わることに気づけます。

作品情報

材質・技法
オーク板に油彩ゆさい
所蔵
ウィーン美術史美術館(ウィーン)
目録番号
GG 1837
位置づけ
冬から春への移り変わりを描く季節連作

出典・画像について

画像:Pieter Bruegel the Elder《暗い日(早春)》/暗い日(早春) — Pieter Bruegel the Elder / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-10-09 確認)
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