何が描かれているか
丘の斜面で、猟師がウサギに向けて石弓を構えています。近くには犬が立ち、木の向こうには槍を持った別の男性がいます。その小さな出来事の背後に、川と町と高い丘が遠くまで広がる版画です。
最初に猟師を探し、それから画面の左へ視線を動かしてみてください。近くの太い木と、遠くの細かな建物の描き分けによって、白黒の紙の中に広い距離が感じられます。
作品の見どころ
この技法はエッチングと呼ばれます。金属板を覆う膜に針で線を描き、腐食によって溝をつくり、そこにインクを入れて紙へ刷ります。柔らかく流れる線と細かな重なりが、葉や地形、空の明るさを表しています。
画面の明るいところと線の密なところを比べると、絵具の色がなくても光の差が見えてきます。
制作背景
ブリューゲルは多くの版画の下絵を描きましたが、所蔵館は本作を、本人が版を制作した唯一の版画と説明しています。出版者はヒエロニムス・コックで、下絵の作者、版の制作者、出版者を分けて見る必要があります。
二匹のウサギを追う諺との関係も挙げられますが、確定した説明ではありません。槍を持つ男性の目的も明らかではなく、小さな人物の不思議さと広い風景を、両方楽しめる作品です。