フレマール祭壇画の聖母子
画家 ロベルト・カンピン →Virgin and Child (The Flémalle Panels) / シュテーデル美術館
白い衣の聖母が幼子キリストを抱き、乳を飲ませる。
何が描かれているか
白い衣の聖母が幼子キリストを抱き、乳を飲ませる。二人の頭には光輪があり、背後には赤い模様の掛け布が広がる。聖母は幼子へ顔を傾け、幼子も母の身体へ寄りかかる。足元には緑の地面が見える。天上の人物を遠くに置くのではなく、親子の身体が触れる近さで描いた板絵である。
作品の見どころ
聖母の白い衣は大きく折れ、裾で複雑な形を作る。幼子の青い衣、金色の光輪、赤い掛け布を順に見ると、限られた場所に異なる色と質感が重なることが分かる。背景の模様は平らに続く一方、親子の顔と手には陰影がある。衣の線は足元で緩み、上では幼子を包む動きに集まる。装飾的な布と、授乳する親子の具体的な身振りが同じ画面にある点が見どころである。
制作背景
シュテーデル美術館は1428~1430年頃、カンピン工房の作とする。作品番号は939。聖ヴェロニカ、三位一体とともに《フレマール祭壇画》と呼ばれる組作品に属し、この聖母子とヴェロニカは内側の板だった。同館は三枚を一人の画家の手だけに帰せないと説明する。したがって、この親子像をカンピン本人が単独で描いたとは書けない。裏側にも別の図像があるが、このページの画像は聖母子の面を示す。
出典・画像について
画像:Robert Campin / workshop or circle where indicated《フレマール祭壇画の聖母子》/Google Art Project / Wikimedia Commons, Public Domain Mark
作品全景を等比縮小して表示。 忠実複製・所蔵館規程の扱いには国や地域による差があります。
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