1427~1432年頃
年齢不詳

メロードの祭壇画さいだんが(受胎告知じゅたいこくち三連画)

画家 ロベルト・カンピン →
Annunciation Triptych (Mérode Altarpiece) / メトロポリタン美術館
三連画の中央では、天使ガブリエルが聖母マリアの部屋に入る。

何が描かれているか

三連画の中央では、天使ガブリエルが聖母マリアの部屋に入る。マリアは読書を続け、左の開口部から入る光には小さな十字架を持つ幼子おさなごの姿が重なる。左の板では寄進者の男性と妻が庭先から場面を見守り、右の板ではヨセフが木工作業をしている。聖書の出来事を、当時の人が暮らすような室内と町の中へ置いた作品である。

作品の見どころ

机の本、床の器、窓の外の街並みなど、身近なものが細かく描かれる。ヨセフの作業台と窓辺には鼠取りがあり、所蔵館は、十字架を悪魔の罠になぞらえた古い解釈との関係を示す。こうした意味づけには「考えられている」という留保がある。左の夫妻と中央の天使の視線を追うと、別々の板をつないで一つの祈りの場面として見られる。

制作背景

メトロポリタン美術館は1427~1432年頃、作者を「ロベルト・カンピンの工房」と明記する。本人だけが全てを描いた作品とは扱わない。技法調査から、中央の板が先に作られ、後に寄進者が翼を注文し、妻や使者の姿もさらに後で加わった可能性がある。家庭での私的な祈りに使われたと同館は説明する。三枚を一度に同じ手で描いたと決めつけないことが、この作品を理解する出発点になる。

作品情報

材質・技法
板に油彩ゆさい
所蔵
メトロポリタン美術館(56.70a–c)
作者表記
ロベルト・カンピン工房

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-09-25 確認)
画像:Robert Campin / workshop or circle where indicated《メロードの祭壇画(受胎告知三連画)》/The Metropolitan Museum of Art, Open Access / CC0
画像の出典 / CC0(画像情報:2026-09-25 確認)
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