幼子キリストの誕生を、人々が小屋の周りに集まる場面で描く。
何が描かれているか
幼子キリストの誕生を、人々が小屋の周りに集まる場面で描く。羊飼いたちは中央の開口部から中をのぞき、右には華やかな衣を着た二人の産婆がいる。奥には道が続き、遠い土地ほど色が淡くなる。所蔵館は、誕生と羊飼いたちの礼拝を一枚に重ねた絵と説明する。近くの人物だけでなく、遠景へ目を移すと、物語が広い土地の中で起こっているように感じられる。
作品の見どころ
暗い小屋の屋根の下に集まる人々と、明るい外の風景を見比べたい。中央の羊飼いたちは壁越しに出来事を目撃する位置に置かれ、観る人もその視線をたどれる。右の二人の産婆の衣は色と形が異なり、画面の端にも別の話が続くことを知らせる。所蔵館は、季節の描写、遠方で弱まる色、奥へ導く道を、当時として新しい風景表現の特徴に挙げている。
制作背景
ディジョン美術館は1430年頃の油彩板絵とし、作者を「フレマール派の画家に帰属」と記す。カンピン本人の作と断定していない。同館によれば、この作品群を一人の「フレマールの画家」にまとめる考えは見直され、カンピンのトゥルネーの工房で同時期に働いた複数の画家が関わると考えられる。風景の新しさと、奇妙な岩の形や複数場面を同居させる古い表現の両方が見える。
出典・画像について
画像:Robert Campin / workshop or circle where indicated《キリストの降誕》/Photograph by Yelkrokoyade, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
撮影: Yelkrokoyade。全景を等比縮小。派生プレビューもCC BY-SA 4.0で提供します。 忠実複製・所蔵館規程の扱いには国や地域による差があります。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
東京藝大で教わる西洋美術の見かた 基礎から身につく「大人の教養」
佐藤 直樹 著 / 世界文化社
東京藝術大学での講義をもとに、作品の細部や比較図版から鑑賞を学べる入門書です。ロベルト・カンピンを扱う章があります。
楽天ブックスで見る →