白い頭布に包まれた女性が、黒い背景の前に半身で現れる。
何が描かれているか
白い頭布に包まれた女性が、黒い背景の前に半身で現れる。視線は左へ向かい、対になる《男性の肖像》の人物と向き合う。胸元には重ねた手が見え、紫の衣の袖には灰色の毛皮が付く。ナショナル・ギャラリーは二人を夫妻と説明するが、名前は分かっていない。衣服から町の比較的豊かな人々と推測されるものの、身分や出身地を決める資料ではない。
作品の見どころ
目を引くのは、額の上に高く組まれた白い布の形である。顎の下にも布が通り、顔の線を上へ押し上げるように見える。所蔵館による赤外線とX線の調査では、下描きの頭布はもっと低かったが、描く途中で上向きに変えられた。明るい目、滑らかな肌、折り重なる白い布を追うと、顔と衣が同じ方向へ伸びる構図に気づく。これは所蔵館が指摘する画面の効果である。
制作背景
1435年頃のカンピン作で、作品番号はNG653.2。所蔵館は、二枚の肖像が対として設計されたとみる。かつて蝶番でつながっていた可能性はあるが、確実な痕跡はない。二人の視線や黒い背景、縁に残る額縁の色から、並べて見ると関係が分かる。油彩の乾きにくさを利用し、白い布の縁には厚い絵具と刻んだ線が使われたと同館は説明する。
作品情報
所蔵
ロンドン・ナショナル・ギャラリー(NG653.2)
出典・画像について
画像:Robert Campin / workshop or circle where indicated《女性の肖像》/Wikimedia Commons, Public Domain Mark
作品全景を等比縮小して表示。 忠実複製・所蔵館規程の扱いには国や地域による差があります。
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