1597年以後〜17世紀初頭
20代後半〜30歳頃

果物籠

画家 カラヴァッジョ →
Canestra di frutta / アンブロジアーナ絵画館
籠の端と、傷んだ果物や乾いた葉をよく見る。

何が描かれているか

明るい背景の前に、果物と葉が入った籠が一つ置かれている。籠の底は細い台の縁にかかり、こちら側へ少し突き出す。人物も物語の登場者もいないのに、近くにある物の存在感が伝わる。
籠にはぶどうやりんごなどが集まり、丸い実と薄い葉、編まれた籠の肌合いが描き分けられている。背景がほとんど何もないため、小さな色や形の違いへ目が向く。

作品の見どころ

よく見ると、果物には傷みがあり、葉には乾いて縮れたものもある。新鮮なものだけを選んで美しく揃えず、異なる状態が一緒に描かれているところが、この静物の特徴だ。
まず台の線と籠の出っ張りを見てから、上の葉へ視線を移してみたい。わずかな重なりや影で手前と奥が分かり、平らな背景の前に籠がせり出してくるように感じられる。

制作背景

所蔵館は制作を1597年以後から17世紀初頭の間とする。ローマで描かれ、フェデリコ・ボッロメーオが1618年に寄贈した作品で、静物画せいぶつがの歴史を考える重要な一例として紹介される。
傷んだ果実や枯れ始めた葉は、時間の移り変わりを考える手がかりにもなる。ただし宗教的な意味を含む解釈は一つに定まらない。何が実際に描かれているかを確かめてから読みたい。
資料の留保
年代の幅は所蔵館の現行解説による。象徴解釈は複数あり、一つの宗教的意味へ確定しない。掲載画像は館サイトの許可制画像ではなく、CommonsでPublic Domain表示の独立した複製ふくせい画像。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
アンブロジアーナ絵画館
目録番号
151
位置づけ
人物を描かない静物から、観察と空間のつくり方を見る。

出典・画像について

画像:Caravaggio《果物籠》/果物籠 — Caravaggio / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-10-09 確認)
CommonsのPublic Domain表示の忠実複製。 イタリア文化財制度と施設条件の扱いには法域差があり、施設の承認取得を示しません。
間違いを見つけたら、教えてください →

実物を見に行く

まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →
展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。