子どもの足を洗う日常を、上から見下ろす大胆な構図で描く。模様、輪郭、触れ合う手が画面を一つに結ぶ。
何が描かれているか
女性が子どもを膝に抱き、たらいの水で足を洗う。沐浴とは、身体を水で洗い清めること。ここでは家庭で子どもの世話をする姿が描かれている。
二人の身体、椅子、模様のある床を上から見下ろす。女性の片手は子どもの足を支え、もう一方はたらいの水へ触れる。二人の顔より下に動作の中心があるため、見る側の視線も自然に手と足へ集まる。
作品の見どころ
顔より手と足の接触へ視線を導き、世話をする動作を画面の中心にする。
円いたらい、曲がる腕、布の模様を重ね、奥行きと平面性を同時に見せる。床や衣服の模様は奥へ小さくならず、画面の表面へ広がるように見える。一方、重なる腕と脚は身体のつながりを示し、平らな模様の中に安定した形を作る。
制作背景
1893年作。高い視点と大胆な切り取りには、日本の浮世絵を研究した経験が反映されている。
細かな模様で覆われた服や床と、子どもの肌を見比べたい。装飾の多い室内でも、世話をする手と洗われる足がはっきり見える。浮世絵の影響は、高い視点や切り取り、模様の扱いに見ることができる。ただし特定の一点をそのまま写したとせず、油彩画の構成へ取り入れたものと考える。
出典・画像について
画像:Mary Cassatt《子どもの沐浴》/子どもの沐浴 — Mary Cassatt / Art Institute of Chicago Open Access
CC0/Open Accessとして提供された画像です。
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