1900年
55〜56歳頃

裁縫をする若い母親

画家 メアリー・カサット →
Young Mother Sewing / メトロポリタン美術館
裁縫を続ける女性の膝に、少女が身体を預ける。親子として描かれた二人は、実際には血縁のないモデルだった。

何が描かれているか

青緑の服の女性が、手元を見ながら裁縫をしている。白い服の少女はその膝へ上半身を預け、片手を頬に当ててこちらを見る。女性は少女へ視線を返さず、二人は同じ場所で別々の動きをしている。
後ろには庭の緑が見える窓があり、左の花瓶には黄色い花が挿さしてある。椅子の縞、窓枠の縦線、二人の傾かしいた身体が重なり、きちんと並んで正面を向く親子の肖像とは違う姿を見せる。

作品の見どころ

少女の白い服と女性の青緑の服には、長い筆の跡が残る。布の大きな明暗を追うと、膝にもたれる子どもと、その上で動く女性の手の位置が分かる。顔の細かな描写と衣服のゆるやかな描き方を比べたい。
二人の視線をそろえないことで、裁縫と休息が一つの画面に同居する。自然に出会った瞬間のように見えるが、絵のためにモデルがポーズを取った場面でもある。

制作背景

1900年の油彩ゆさい。メトロポリタン美術館は、血縁のない二人のモデルを母と子として描いたと明記する。題名は描かれた役割を示し、モデルの身元の説明ではない。
収集家ルイジーヌ・ハヴマイヤーは1901年に購入した。同館は、彼女が子どものくつろいだ姿と、裁縫を続ける母親の自然さに注目したことを伝える。後に彼女の遺贈で同館へ入った。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
メトロポリタン美術館
目録番号
29.100.48
寸法
92.4 × 73.7 cm

出典・画像について

画像:Mary Cassatt《裁縫をする若い母親》/Young Mother Sewing, 1900年 — Mary Cassatt / メトロポリタン美術館 / Wikimedia Commons
画像の出典 / CC0 1.0(画像情報:2026-10-01 確認)
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