何が描かれているか
斜面に黄土色の建物と赤い屋根が積み重なり、上部中央に教会の塔が立つ。
手前の木々から町へ向かって、家の壁が段々に上がっていく。
作品の見どころ
窓や飾りを細かく追うより、壁を四角い面、屋根を斜めの面として組み合わせている。
町を遠くから眺めた景色であると同時に、形が積み重なる構成として見られる。最初に上部中央の教会の塔を見つけ、そこから斜面を下るように屋根と壁をたどる。建物を一軒ずつ読むより、四角い壁と斜めの屋根が段々に積み重なる様子を見るとよい。手前の木々と町の硬い形を比べ、近くの筆触と離れたときの構成を往復したい。後世の様式名だけでなく、まず画面の形から理解する。
制作背景
1885年夏から1886年春に描いたガルダンヌの三つの眺めの一つである。所蔵館は単純化した建物の面を、20世紀初めのキュビスムを予告するものと評価する。
キュビスムとは、物を単純な形へ分け、複数の見方を一画面に組み直した美術の動きである。カンヴァスに油彩で、メトロポリタン美術館所蔵。