サント=ヴィクトワール山
画家 ポール・セザンヌ →Mont Sainte-Victoire / メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
サント=ヴィクトワール山と麓を、青、緑、黄土色の小さな面に分けた。長期間描き続け、途中でカンヴァスまで広げたことが分かる、晩年の探究の一枚である。
何が描かれているか
横長の画面でサント=ヴィクトワール山が中央上部に続き、麓の畑と家が青、緑、黄土色の小さな面に分かれる。
手前には濃い樹木と斜面が広がる。
作品の見どころ
山の輪郭を一本の線で囲まず、空、斜面、畑の短い筆触を重ねて形を作っている。
遠い山と近い木々に似た色を置くため、奥行きと平らな色面の両方を感じられる。まず中央上部の山の輪郭を探し、そこから麓の畑と家、手前の濃い木々へ視線を下ろす。青、緑、黄土色の短い筆触が遠景にも近景にも使われるため、奥行きと平らな色面が同時に感じられる。一本の輪郭線を追うより、空と山、山と畑の境目が色の重なりでどう生まれるかを見たい。手前の濃い色から山の淡い色へ段階を追うと、平らな筆触の中に残る距離も読み取れる。
制作背景
1902年から1906年頃まで長く描き続け、右側と前景を広げるためにカンヴァスを継ぎ足したことが確認されている。
一瞬の眺めを素早く写した作品ではない。カンヴァスに油彩で、メトロポリタン美術館所蔵。
長い期間をかけて描かれました
右側と前景を広げるためにカンヴァスを継ぎ足したことが確認されています。
出典・画像について
画像:Paul Cézanne《サント=ヴィクトワール山》/Paul Cézanne, Mont Sainte-Victoire, The Metropolitan Museum of Art, CC0.
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