ごちそうを載せた台へ、犬が鼻先を向けています。銀の器や果物を眺めていると、その視線に誘われて、豪華な飾りよりも食べ物の匂いが気になってきます。
何が描かれているか
白い布を掛けた高い台に、果物や銀の器、鳥が置かれています。足元の犬は首を伸ばし、台の上へ顔を向けています。人は描かれていませんが、食べ物を前にした小さな動きが、室内に気配を残します。
作品の見どころ
縦長の絵を、犬の鼻先から上へたどってみます。布の折れ目、垂れたもの、積まれた果物が、目を少しずつ高いところへ運びます。《赤えい》の横に広がる台所とは違う、積み上げるような品々の並べ方です。
制作背景
この絵も《赤えい》とともに、1728年のアカデミー入会作品になりました。同じ静物画でも、料理の支度に近い台所と、食卓を飾る豊かな取り合わせでは、見せ方が変わります。二枚を見比べると、初期からの構成の幅が分かります。
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《食器棚》/食器棚 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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