手に持っているのは、赤いパステルです。年老いた顔だけでなく、その小さな色の棒へ目を向けると、目の前の人が今も絵を描く画家なのだと伝わってきます。
何が描かれているか
頭に布を巻き、眼鏡をかけた老年のシャルダンが、イーゼルのそばにいます。手には赤いパステル。顔と手、右端のイーゼルが近くに集まり、絵を作る人としての姿が示されています。
作品の見どころ
《眼鏡をかけた自画像》と見比べると、こちらは色の置き方が大きく、服も顔も、少ない広い筆触のような跡でつながっています。目や口の細かな形だけでなく、周囲の暗さと、手元の赤の小ささにも目を向けてみます。
制作背景
ルーヴルは、シャルダンのごく晩年に属する作品と説明しています。1779年のサロンへ出された可能性もありますが、確定はしていません。制作年を一つに決めず、1771年の自画像から続く、描き方の違いを見たい一枚です。
作品情報
年代について
所蔵館はごく晩年の作と説明。1779年のサロン出品は可能性。
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《イーゼルの前の自画像》/イーゼルの前の自画像 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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