椅子の女性と、前に立つ子どもが向かい合っています。足元には、会話から取り残されたような遊び道具。顔だけでなく床へ目を向けると、物語の手がかりが増えてきます。
何が描かれているか
白い帽子をかぶった女性が、赤い背の椅子から前へ身を寄せています。向かい合う子どもは、目を伏せるように立っています。題名は《家庭教師》。声は聞こえなくても、二人の顔の向きと姿勢から、あらたまった会話が感じられます。
作品の見どころ
女性の明るい衣服から、子どもの顔、足元の道具へと目を移してみます。ラケットなどの遊び道具は、室内のかしこまった様子と少し違う時間を持ち込んでいます。何を話しているのかを決めずに、その距離を眺める楽しみがあります。
制作背景
1739年の、カナダ国立美術館所蔵の油彩画です。《カードの家》や《コマを回す少年》では一人の集中が中心でしたが、ここでは二人の間にある関係へ目が向きます。小さな身振りで日常を見せる、シャルダンの人物画の幅が分かります。
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《家庭教師》/家庭教師 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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