野菜をむく手が止まり、女の人は横を見ています。何かを思い出したのか、物音がしたのか。理由を決めずに眺めると、働く途中の短い間が見えてきます。
何が描かれているか
椅子に座る女性が、膝の上に根菜とナイフを持っています。皮や野菜のかけらが、布と床に散らばっています。それでも顔は手元から離れ、右の方へ向いています。料理の支度の途中で、ひと呼吸置いたような姿です。
作品の見どころ
白い帽子と前掛け、赤いスカートが、茶色い台所の中で際立ちます。足元の鍋や、鉈が刺さった木の台も見てみます。道具は仕事を伝えますが、女性の表情は、仕事だけでは言い表せない時間を残しています。
制作背景
壁には、シャルダンの署名と1738年の年記があります。1730年代には、静物画に加えて、家事や子どもの遊びを描くようになりました。道具の形を丁寧に描く目が、そのまま、道具を使う人の動作へ向かっているように見えます。
作品情報
所蔵
ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(ワシントン)
出典・画像について
画像:Jean Siméon Chardin《台所の女》/台所の女 — Jean Siméon Chardin; Wikimedia Commons / CC0 1.0
配布された全景画像を比例縮小。追加の切り抜き・色補正なし。
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